演奏会舞台裏資料 音響&照明編
ウィンター本番直前、記念講堂における電気美術クラブの皆さんとの打ち合わせ風景をまとめてみました。
まず、当日の打ち合わせの際、お互いの会話がスムーズに伝わるように、
ギタークラブ用には司会などで使用するワイヤレスマイクを1本、
電美さんには調光室(通称:金魚鉢)からの声が館内にダイレクトに届くように依頼しておきます。
以下、資料動画内では、電美さん側の代表者:Aさん(女性)と、
ギタークラブ総進行:B君(男性)との会話で打ち合わせが進行していきます。
◆Movie.1
①,舞台下マイク位置確認
ギタークラブでは客席最後列のお客様にも音が届くように考慮して反響板とマイクを使用しています。
このマイクは、原音を電気的に増大させてスピーカーから流すための物ではなく、
あくまでも舞台上に響くギターらしい残響音を豊かにする~という目的で設置しています。
Part1
②,打ち合わせの流れ確認
事前に、当日の打ち合わせ内容、確認しておきたい事柄などを具体的に記した進行表を用意しておけば、
円滑に進行させることができます。
それほど詳細である必要はなく、あくまでも大筋、概略程度のもので充分でしょう。
③,ロビー&客席のBGM
この動画では開場後~演奏開始まで、また演奏終了後に館内に流れるBGM(バックグラウンドミュージック・背景音楽)の
音量確認をおこなっています。
よくある例としては上映前の映画館などで場内に薄っすらと流れている耳心地の良い音楽が参考になるでしょう。
また、あまりにもスケールの大きな管弦楽やピアノ協奏曲より、
室内楽や弦楽四重奏などの、ゆったりとした曲が適していると思えます。
Part2
④,開演ベルの音量確認
確認作業開始直後に流れているのが、元々、この講堂に設置されているベルの音ですが、
より演奏会の雰囲気に合った著作権フリーのオルゴール系チャイム音をMD(ミニディスク)に保存、
これを電美さんに流してもらうことにしています。
◆Movie.2
①,影アナ音量確認
「影アナ」とは、表舞台には出ないで、お客様には見えない場所から公演前の諸注意事項をアナウンスしたり、
幕間をつないだりする館内アナウンスのことを指します。
影アナ担当者の注意点としては、まず打ち合わせ前に本番当日の原稿を準備しておき、
この音量確認に入ったら、「口元とマイクの距離」と「自分自身の声量」を一定に保ちつつ、
総進行から「ストップ」の声がかかるまで、ただひたすら喋り続けることです。
Part3
②,照明の切り替え
開演前の影アナ終了後、いよいよ演奏者が舞台に登場する際の照明の切り替えを確認。
◆Movie.3
舞台マイク音量調整~①,合奏、②,独奏
マイク音量の調整作業で大切なことは、レギュラーや合同合奏など編成による人数の違い、
ウッドベースの有無などによってレベル変更を加えつつ、
客席最前列、最後列、両サイドなど、客席の様々な位置から確認していきます。
特に独奏の場合、あまりにも最後列まで聴こえることを重視しすぎると、
目に見える奏者の距離に対して耳に聴こえてくる音量が大きすぎ、
かなり不自然な響きに感じてしまうケースもあるので注意が必要です。
また、当日は2階席から録画するので、当日のカメラ位置での確認もおこなっておくと良いでしょう。
Part4
◆Movie.4
①,終演の流れ
演奏者退場後の「照明の切り替え~影アナ~館内BGM」と、これら3項目を単体で確認した後、
本番同様の流れで確認してもらいます。
おそらく調光室の中では、照明、マイクボリューム、BGMスタートなど、
複雑な作業を同時進行でおこなっているでしょうから、
お互いに不明瞭な部分や疑問点などが残らないようにしましょう。
②,開演の流れ
「館内BGM~開演ベル~影アナ~照明切り替え~演奏者入場~1曲目開始」と、
前項と同様に、これらの作業を本番同様の流れで確認。
最後に、司会用マイクの音量確認(動画未収録)を済ませて打ち合わせ終了となりました。(2010.11.15)