駒澤大学ギタークラブ資料館

KGC Laboratory

エッセイ

吹奏楽部サマーコンサートを聴いて 3年生 小美濃 剛

ステージの上では、あらゆる内面を隠せないと思うのです。
その人の練習量、技術のレベルはもちろん、
それまでの楽器に対する考え方、人格までがにじみ出てしまいます。

そのステージが、部内の発表会であっても、
大ホールで1000人を相手にする場面であっても、
その本質は変わることのないものだと思います。

今回吹奏楽部のステージを聴衆として聴いて、
ギター部員である自分自身のステージに対する認識の低さ、
いかに自分達が消費者志向で、
創造する側であるという意識がないことを痛感しました。

吹奏楽部のステージからは、楽器演奏の技術・圧倒的な練習量、
そしてなにより、お客様に対し、その時間・空間を楽しんでいただく、
そういう気持ちが十二分に伝わってくるステージでした。

「あなたにとって、プロフェッショナルとは?」という質問。

NHKの某番組のパクリではありませんが、
ステージという「場」を創造する側である私たちも、
よく考えるべき問題だと思います。

例えば、ウィンターコンサートというステージにおいて、
私たちは何をお客様に伝えたいのでしょうか。
日頃の練習の成果、ギターという楽器のよさ、音楽そのものの楽しさ・・・etc
いろいろ、考えられると思います。

吹奏楽部の演奏会は、
プロフェッショナルな意識にあふれているていると感じました。
もちろん、部員の皆さんはギャラを貰っているわけではありませんから、
俗な意味では「アマチュア」なのですが、
そういう意味ではなく、気持ちの面でです。

もっと突き詰めて表現すると、

ステージという実力が丸裸になる場で、
「お客様を楽しませる」という目的を成功させているという点で、
プロフェッショナルな集団だと思う、ということです。

人に何かを感じさせるための、練習量、技術、伝えたい気持ち、
そしてそれらを土台とする、お客様に対するプロフェッショナルな気持ち。
それらを個人で、そしてギター部全体として、
もっともっと高めていく必要があると感じています。

これから夏季合宿、文化祭、ウィンターコンサートと、
クラブの一年間を通じた「山場」が、すぐ目の前にやってきます。

その中で、部員一人ひとりが、
ギターを通じて、何を伝えたいのか?

ギター部員として、一個人として、見つけていきたいと考えています。

Portrait

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