駒澤大学ギタークラブ資料館

KGC Laboratory

エッセイ

「失敗」とは呼べない演奏会 4年生 清水 芳恵

何事においても、目的や意味が分からなすぎる、
知らなさすぎるのではないかと思いました。
知ろうとしない、考えようとしない結果だと思います。

以前から言われ続けておりますが、
「何がしたいのか?」ということが明確になっていないので、
何も考える事なく、惰性で仕事に取り組んでしまっているのではないかと感じています。
ビジョンのなさ、一人一人の考えのなさが出た結果と思います。

「アンケートは本文が中央に来るように!」
「足台は、壊れていないもを!」などと、
細かい取り決めがある訳ではなく、それを守ろうとするものでもなく、
「どういう演奏会にしたいのか?」ということが頭の中にあれば、
すべて分かることだと思います。

前期発表演奏会の反省として、アンケートが雑だった、不足していた、
足音がうるさかった~などという失敗した点はたくさんあります。
部員の中からも、たくさんの改善点はあがっている事と思います。

ですが、失敗ではない~と思います。

その程度の取り組み方、考えの浅さで当日をむかえたのですから、
必然だと思います。

今回の反省をピックアップして、同じことを繰り返さないよう、
一つ一つチェックしていくのは良い事かもしれません。

ですが、その項目は問題なくクリアできても、
「芯」となる部分である、
「どういう物をめざしているのか~」という物がないと、
結局、11月のウィンターコンサートでも苦労してしまいます。

ビジョンがないのに、その演奏会が、とりあえず流れるように、
システムだけ整えようとしても、無理がでてきてしまうと思います。

ですから、11月のコンサートで、
型だけはしっかりしている演奏会にならないように、
芯となる部分をしっかりと持ちたいと思います。

それでいて、はじめて、今回の反省が、
次につながるものになると思うのです。

私は、なんの反省点も出すことが出来ていない様に思いますが、
すべての根となる部分が、ここにある気がしています。

去年のウィンターコンサートで、実際に自分が、
ビジョンの無い演奏会を進めることが、いかに大変で、無駄で、
おかしな事かというのを、ひしひしと感じました。

また今回、それを少しだけ客観的に見てしまった気がします。

他団体の演奏や、プロの演奏会に接したり、善い音楽に触れて憧れを持ったり、
そういう演奏会を見て、ただ、一聴衆として楽しむだけでなく、
自分達の演奏会に置き換えて考えられる様にしていけたらと思います。

Portrait

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