駒澤大学ギタークラブ資料館

KGC Laboratory

エッセイ

ギターと鬼と素敵な何か 木津 正之

1年生の皆さん、ウインターコンサートはどうだったでしょうか?

私が1年生の時は、練習でやってきた事を、そのまま出そうとするのに精一杯、
気が付いた時にはあっという間に演奏会が終わってしまった、という感じでした。
それに、緊張して全然弾けない曲があったり、入るタイミングを間違えたりして、
とても悔しかった事を覚えています。

演奏会が終わってからは、教本の曲を弾いたり、音階練習をしたり、
アルペジオの練習をしたり、鏡を見ながらフォームをチェックしたり、
自分で、今どんな練習をするべきかを考えながら、個人練習をよくしていました。

でも、この時期は、なかなかギターがうまくなっているという実感が持てずに、
(曲を弾いても機械的だったし…)ちょっとだけ苦しかったことを覚えています。

2年生になる時の、春合宿。
先生や先輩が鬼に見えました。(笑)

同じパート(Alt.1st)で、一つ上の学年の秋山さんと中曽根さん、
この二人は特に厳しかったですね、北河君はあまりの厳しさに泣いてました。(笑)
それに、先輩達は弾けるのに、自分は弾けないという現実、
これが、とても悔しくて、絶対にこの二人の先輩を追い抜いてやろうと思い、
合宿が終わってからは、毎日アルトギターを家に持ち帰って練習していました。

実際、気持ちが変わると上達度合いも変わるのでしょうか、
この頃、どんどんギターが弾けるようになってくるのが、自分でも分かって、
かなりやり甲斐を感じる毎日だったと思います。

また、春合宿後、同じパートの北河君が、部活の練習終了後、
まるで何かにとりつかれているかのように、一人で黙々と練習をするようになって、
目に見えて上達していたので、自分にはそれがとてもいい刺激になっていました。

また、部活の練習時間終了後に、誰か二三人の部員が曲を弾いていると、
呼んでもいないのに、みんなが続々集まってきて、一緒に弾いていたりして・・・・。
そんな風に、真剣に取り組んでいる人達と一緒に練習できることが、
とても幸せだなあと思っていました。

そう言えば、演奏会で演奏することが心から楽しいと思えるようになったのも、ちょうどこの頃で、
そんな時、「このクラブに入って良かったな・・・」と思ったことを、今でもよく覚えています。

あと、自分は「合奏」の他に、「独奏」も積極的に挑戦していたわけですが、
2年生の後半にさしかかった頃、
「自分の演奏がやっと少し音楽になってきたかな?」と思えるようになって、
すごく楽しくて、毎日毎日、練習していたのを覚えています。

そして、今でもとても印象に残っている出来事と言えば、
クリスマス時期の独奏会で『浜辺の歌』を弾いた時、
すごい緊張感の中で、何とか思いっきり弾こうと意気込み、
一生懸命、必死になって演奏を終えた時、いい演奏ができたと実感できたことでした。

その時の感覚、あの瞬間の思いが忘れられず、
演奏会があれば、常に、独奏でも出演できるような意気込みで頑張ってきました。
~といったところで、思い出話はこの辺で。最後に一言。

私は、個人的には、ギターの練習は無理にする必要はないと思っています。
やりたくなかったらやらないでいいと思っています。
(部活ではもっと練習しろと言っていますが…)

ギターを楽しいと思った時、ここがチャンスだと思います。
そんな時は、がむしゃらになってギターを弾きまくってみましょう!
自分がやった分だけ、何かを得られるはずです。

素敵な何かを・・・・。

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